新王者誕生


前回のポルトガルでチームメートのクラッシュに巻き込まれ
ポイントなしのリタイヤなったために
ポイントでロッシに逆転されたニッキーヘイデン。
彼にmotoクラスチャンピオンの目は薄いとみて迎えたバンレンシアGPだったが
ポールポジションをとった5年連続王者バレンティーノロッシのまさかの転倒で
チャンピオンの座を掴んだ。


予選より路面温度が9度も高いということで、
ハードなコンパウンドをチョイスしたことがロッシにとって裏目に出た。
ニッキーはスタート直後、ロッシと何度か接触するも自らが前に出て
レースをコントロールしようと強力な意志を示す。
ニッキーは序盤ファステストラップを出して、二位まで順位を上げたのに対して
ロッシは、ニッキーの気迫に押される形で序盤中位に沈み、
ペースを上げられないまま順位を少しずつ落としていった。
是が非でも勝とうとするニッキーとリスクを冒すまいとするロッシの気迫の差が
レースの結果にに大きく影響したように思える。
ロッシは、結局ペースと順位を上げられないまま転倒して最下位まで順位を下げる。
一方、ニッキーはピットからのサインでロッシの順位を知り
以後は安定したペースでラップを重ねる。


ブリジストンミシュランのタイヤの差か、
ベイリスカピロッシドゥカティー勢を捕まえることができなかったが
3位でフィニッシュしてロッシとのポイント差を再逆転させチャンピオンとなった。
ウィニングランで彼は感極まったのか、一旦マシンを降りてコース上で泣き伏した。


シーズン中盤でポイントリーダーとなるものの
ラウンド11のアメリカGPで勝って以来表彰台から遠ざかり
チャンピオンへのプレッシャーによほど苦しかったのだろうと思う。


とりあえず、おめでとう69。