マレーシアGP

青山博一が、今期4勝目をあげ
8年ぶりの日本人チャンピオン誕生に
大きく前進した。


開発の止まったホンダのマシンをかり
スピードで優勢のアプリリア相手に互角以上の戦いを見せ
終戦を前に21ポイントの差に広げた。


ここ数戦、シモンセリ、バルベラ、バウティスタ相手に
苦しい戦いを続け、表彰台にも登れず
前半戦で築いたリードが次第に目減りし、
チャンピオン獲得に暗雲が漂っていたが
マレーシアGPの勝利で、視界が開け
かなり近いところまで近づいた。


今回のレースは、予選でポールを獲得するなど
マシンに乗れていたものの
ミスや接触で順位を下げ、冷や冷やもんのレース前半だった。
しかし、残り7週で、トップを走っていたシモンセリを
強烈にプッシュして、コーナー毎に目まぐるしく
順位をかえる激しいトップ争いから
抜けだし、以後ファーステストラップを更新し
圧倒的な強さをみせ、独走で勝利を飾った。
ここ数戦の鬱憤を晴らすかのような勝利だった。



不遇だった昨年のシーズンを超えて、
今年四月のもてぎ日本GPで二位の号泣フィニッシュ
以後、激しい戦いをものにして
チャンピオンが現実にねらえる位置までこぎつけたが
道はまだ途中。
八年ぶりのライジングサンを夢見つつ、
最後まで無事戦い抜いてくれることを願う。