2003-01-01から1年間の記事一覧

椿山課長の七日間

作家の浅田次郎によると 死後の世界(中陰)は、交通免許センターみたいなところだそうだ。 生前に犯した罪によっては、講習を受けることでハンコもらい 反省すればたちどころに許されて極楽往生に行ける。ただしそれには条件があって生前に執着をもたないこ…

意固地

元首相が、現首相の引退勧告を毅然とはねつける前日 今ワールドシリーズを戦っているフロリダマーリンズの 72歳の老将マッキオン監督もかなりの硬骨漢との記事を読んだ。 マーリンズが監督を選ぶ際にマイノリティーを候補として選考しなかったことが 大リー…

太公望

公(きみ)よ。わが父は、商王に殺されました。 その怨みをはらすことを忘れたことがありません。 商王の首を獲るためには、箕子と戦い、勝たねばなりません。 公は、箕子との友好を保たれているとうかがいました。 このようなわたしでも、孤竹にゆかせてく…

一瞬の夏

ここしばらくいい天気が続いている。 青い空を4日続けてみたのは、半年くらい前のことだっただろうか。 半年の間、快晴が続けてなかったので 当然夏が暑かったという記憶もない。 そういう夏は、気の抜けたサイダーに似ていて、どこか寂しくどこか味気ない。…

白い航跡

病気を診ずして病人を診よ 高木兼寛 昨日のサッカーの試合後、 明治時代の海軍軍医高木兼寛の人物伝である「白い航跡」を読んだ。 八ヶ岳南麓天文台の串田嘉男さんの勇気ある行動を見て、 思い浮かんだのは明治の医師・高木兼寛ことだった。 「真実」を知っ…

空は目映いばかりの青である。 昨日が薄くもやがかった中で、サッカーの試合をしたことを思えば、「ダンチ」である。 台風が傍を駆け抜けたおかげで風は強いものの頬にふれる風がどこか気持ちいい。 こんな日は、朝から布団を干すのもってこいなのだが、 朝…

拉致

家族は、自宅の玄関を鍵を開け続けて、失踪した子供の帰宅を待っていた。 親を悲しませるような子ではない、必ず戻ってくると家族は信じていた。 被害者の家族は、拉致された身内に危害が及ぶのを恐れ、実名が報道されることに躊躇した。 家族は拉致された子…

秋桜

山口百恵が歌った「秋桜(コスモス)」は、さだまさしの作詞作曲である。 この歌に、さだと家族との人間関係が描き出されているわけではないが 幼い頃から"いい子"であったさだに対して距離を感じていたさだの母は、 この曲に聞いて初めてさだとの距離を近い…

積み木くずし

http://www.zakzak.co.jp/geino/n-2003_09/g2003090306.html 穂積隆信が涙の会見「由香里殺したのは自分」 先月中旬に心不全のため死去した元タレント、穂積由香里さん(享年35)の父で俳優、穂積隆信(72)が2日、都内で会見。「『積木くずし』を書い…

岩を砕く

先日の産経新聞に、 今年のスーパーボウルを制したタンパベイ・バッカニアーズの ヘッドコーチジョン・グルーデンの記事が出ていた。 彼は、周囲の人間が心配するほどのワークホリックなのである。 NFLのヘッドコーチで仕事中毒でない人間はいないのだが、 …

晏子

久々に宮城谷作品を読了 古代中国春秋五覇の時代、恒公を輩出した斉において、 他国から亡命してきた一族である晏氏から、 傑出した二人の親子が登場する。 この物語を読んで、ふと思い出したのが司馬遼太郎の「国盗り物語」である。 親子二代にわたる物語な…

風の陣

「火怨」の高橋克彦の小説 時代は、「火怨」のおよそ一世代前 蝦夷の土地、陸奥小田郡で見つけた砂金を 丸子宮足が朝廷に献上したところから物語が始められる。 大仏建立のために「黄金」を喉から手がでるほど欲する朝廷は 陸奥への支配強化を虎視眈々と狙う…

ゴッド ブレス アメリカ

God Bless America Land that I love. Stand beside her and guide her thru the night with a light from above. From the mountains to the prairies to the oceans white with foam God bless America My home sweet home. 「God bless America」 いささ…

天空の舟

宮城谷昌光の「天空の舟」を読んだ時、漠然と感じたのは、 人は自分の力で生きているのではなく 天の佑け、地の力によって生かされているということである。 己の力を過信し、天に挑もうとした時、人も国も滅びる。 後者を体現したのが、夏の桀王であり 天の…

迷い道

12日、弘前の消費者金融強盗の犯人に対して、死刑が求刑された。 入間では、ネットで知り合った3人の男女が心中した。 こうした人の生死に関わる事件を風聞するたびに、 生きる意味について柄にもなく考えてしまう。 生きる意味とは、幸せなること。 幸せに…

悲劇の日

各紙の新聞のトップは、云わずとしれたスペースシャトルの事故だった。 事故に関係する写真が1面のみならず多くの紙面を飾った。 それは、炎上するコロンビアを写したものであったり、 悲しみにうちしがれる人達であったり 無機質の塊となった宇宙船の残骸…

上を向いて歩こう

解夏

さだまさしが、去年の夏のコンサートで 「まだ、精霊流しを買ってない人は、もういいですから 秋に出る新刊を買って下さい。」 と宣伝していた本が、やっと昨年末に、刊行された。 人は、一人では生きられない。 ごく当たり前のことである。 当たり前のこと…

フォルテッシモ

ハウンド・ドックの「フォルテッシモ」とパリダカールラリーのイメージが 結びつく世代はどれくらいまでだろうか。 私が最初に、パリダカールラリーを知ったのは、日清のカップヌードルのCMで、 確か、高校一年の時の冬のことだった。 パリダカールラリーを…