スポーツと言葉の壁

http://www.nfljapan.co.jp/europe/news/060323.html:TITLE


ヨーロッパNFLで、立命館大出身の木下がリターンTDをあげるなど活躍し
スペシャルチーム部門で週間MVPを獲得した。
記事によるとプレーオブザウィークに日本人が選ばれるのは史上5人目で
ナショナル選手部門以外で日本人が選出されるのは木下が初めてだそうだ。


40ヤード走を4秒3前後で駆け抜けるという俊足の持ち主の木下だが
昨年は出場機会がほとんどなく目立った働きはしていなかった。
NFLのトップアスリートと比べて遜色ない能力を持ちながら
出場機会がなかったのは恵まれなかったのは、
戦術に対する理解の問題があったのではないか、と思う。
アメリカで写真家として活躍しているタック牧田氏が
日本からNFLプレーヤーがでてこないのは、フットボールのレベルではなく
英語のレベルが低くてチーム内のコミニケーションを取れないことを
以前指摘されていた。
木下が昨年活躍できなかったのは、このあたりに難があったため
チームの戦術理解が不足していたのではないか、
と根拠もなしに自分は考えている。



スポーツに言葉の壁はないーそれはある意味正しい。
日本人の野球選手、サッカー選手、あるいはWGPのライダーたちは
母国語が通じない環境において、それなりの戦績を残しているが
それはごく少数派ではないだろうか。



WGPで活躍する中野真矢WGPに出てとまどったのが
外国人スタッフとの言葉のニュアンスの違いであるということを
雑誌のインタヒューで述べていた。
現在、彼はそうしたギャップを克服してスタッフと会話し
マシンをイメージ通り仕上げ、WGPを戦っている。
上手いか下手かは別にして
WGPで活躍する日本人ライダーは全ていっていいほど
日本語以外でチームクルーと会話をしている。



サッカーでいえばセレッソ大阪西澤明訓ジュビロ川口能活
海外で失敗したのもこうしたところに理由があるのではないだろうか。
無口な西澤はスペインやイギリスの移籍先のチーム内で
孤立していたというから推して知るべしだが
能力的にもそこそこで、声を積極的に出すタイプの川口が
ヨーロッパで不遇を託った理由としては、やはり英細かい指示が
英語でできなかったために、DFとの連携が上手くいかずに
その能力を発揮できなかったためではないかと推測する。



能力的には問題のない木下がNFLで活躍できるかどうかは
言葉の壁を突破できるかどうかにかかっているのではないか。
以上、アメリカ語が未だ苦手な中年は独り言である。



(関連URL)http://www.bbm-japan.com/magazine/ame-foot/column/rouhei/0003.html