MotoGP総括


http://number.goo.ne.jp/motor/20050721-motorcy.html

いまMotoGPクラスは、メランドリを筆頭に、N・ヘイデン、J・ホプキンスなど、若い選手の元気ある走りが注目を集めている。「ロッシvs.打倒ロッシに燃えるベテラン勢の戦い」の構図は、着実に「ロッシvs.若手」へと変化を遂げようとしている。
遠藤智


今年のWGP-Motoクラスは、玉田誠に少なからず期待していたのだが
シーズン序盤で転倒負傷してから去年の輝きを取り戻せないままで終わった。
本人にとってみてもさぞ不本意な一年だったろう。
カワサキ中野真矢は、ときたま予選や決勝で上位に顔を出すものの
コンスタントな成績を残すことなく終え*1
青山博一や小山和良などの日本人が活躍した250クラスや125クラスに比べ
日本人として興味を繋ぐことが難しかった今年のMotoクラスであった。


玉田のチャンピオンは早々は諦めていたが
今シーズンのポイント争いはロッシを軸にセテとピアッジが絡むと予想していた。
7月にNumberのコラムでモータージャーナリストの遠藤智氏が
そんなmotoクラスをロッシvs若手の戦いに移りつつあると書いていたが
やはりロッシに対抗するのはセテかピアッジではないかと踏んでいたし
アメリカGPでヘイデンが優勝しても、ロッシにとって初めてのコースであり
若手が上位に顔を出すのはこれきりで、遠藤氏の予想が現実のものになるのは
早くても来年だろうと思っていた。


しかしシーズン終盤のトルコGPメランドリも初勝利し、
あまつさえ最終戦バレンシアGPはメランドリとヘイデンでマッチレースを展開し
最終的には年間ポイントの2位3位と名前を連ねた。
ここに至っては遠藤氏の慧眼を認めざるを得ない。
来年、ロッシといえども表彰台の一番高いところに立つことはそう容易ではあるまい。
ヘイデン、メランドリの台頭に玉田が太刀打ちできるかどうか。
今年の走りを観るかぎり、かなり厳しい状況になるだろう。
そして中野が来年もカワサキならば、優勝争いに絡むのは至難の技となる。
来年も今年と同じボヤキ"大治郎が生きていたなら"を繰り返す状況だけは
なんとか避けてもらいたいものだが・・・



それにしてもセテは、結局1勝もあげることなくシーズンを終えたが
あまりにもエンジントラブルなどの不運が重なり過ぎ。
彼が日本人なら厄払いをすすめたくなるほどに、である。

*1:カワサキのマシンであることを考えれば賞賛されてしかるべき成績を残している