琢磨が鈴鹿で4位に入賞した。
彼の素晴らしい走りに賞賛の声を惜しむものではないが、
日本GPでの表彰台を期待していた分、4位という成績に少々落胆しているというのが
正直な感想である。
そしてそれは何より琢磨自身が感じていることだろう。


スピードは別として、競争というエンターテイメントを考えるなら
F1というカテゴリーはとても退屈なレースである。
特に鈴鹿はコース幅が狭く、抜けるポイントが限定されており
おいそれと抜くことができない以上、チェイシングの楽しさはまず期待できない。
かつてのF1ドライバー中島悟は1コーナーから2コーナーのカーブで
大外からイン側のマシンをぶち抜くという鈴鹿スペシャルとでもいうべき必殺技を持っていたが
そういうシーンを期待できない今のF1は
面白さにおいてWGPなどのバイクレースより明らかに劣る。



ミハイルシューマッハが強過ぎるのか、フェラーリが速すぎるのか
アクシデントとビットストップでしかポジションアップを期待できないレースは
つまらなすぎる。
十数年前、ホンダにいいようにあしらわれたヨーロッパ勢のメーカーとファンは
こんな気持ちだったのだろうか。