転勤するまで知らなかったが、熊谷の近辺にも自衛隊があって、なんでも
漫画「国が燃える」で日本軍の南京攻略をいい加減なディーテルで描いて非難囂々真っ最中の
本宮ひろしは、そこの出身だそうだ。(ちなみに、武論尊(=史村翔)もである。)
街をぶらついていると当然のことながら自衛隊関係者も呑んでたりすることが多い。
以下、飲み屋のお姉ちゃんと自衛隊員とおぼしき中年の会話


「何人も、この基地からイラクにいってるんでしょ?」
「だね。」
「あなたは、行かないの。」
「順番待ちってところかな・・・大分先のようだけど。」
「怖くないの。」
「死ぬのは怖いね。」


「なんかニュースでやってたけど、成田空港でもめたんでしょ?」
「ああ、イラクから帰国するとき制服を着てこないでくれってやつね」
「そうそう。」
アメリカ兵程ではないにしろ、仮にも命張ってきた人間に対して
 どうかと思うけどね、流石にあれは。」
「みんなイラクの戦争に反対してるからじゃないの。」
「あの戦争を無かったことにすればそれもありだけど、今更それを云っても仕方ないね。」
「でも、自衛隊が行くことないでしょ? 反対してる人が大勢いるんだから。」
「総理大臣が行けと仰ってる。」
「命令だから行くの。」
「戦争しに行くわけじゃないし、あくまで人助けだからね。
 左巻きの人達が反対しようが、嫌がらせしようが関係ないよ。」


「誰も喜ばないとしても?」
「全員が喜ぶ行動が、正解とは限らないよ。」
「随分大人のなのね。」
「劇を見たんだ・・・劇団四季南十字星・・・ああ云う風に生きられたと思うよ。」
「どんな話?」
「太平洋戦争の後、日本の青年将校が冤罪で処刑されちゃうんだけど、
 その青年将校は、その冤罪で連合国の復讐を満たすことが
 日本の復興の礎となることを知り、従容と刑に服して死んじゃう話」
「ショーヨーって?」
「文句を言わないってこと。」
「悪いことしてないで殺されちゃうのに、文句を言わないの? そんなのヘンだよ。」
「それが男の生き方って、意外と変なものなのさ。」
「男の生き方ってよく分からないけど、あんた死んじゃ嫌だよ。」
「行くのは当分先の話だから、心配するのはまだ早いよ。」





怠惰な政治のツケを払うのは、いつも末端の人間であるが
そのツケが払われることがないことを願う。