小野不由美「十二国記」


先週の水曜日から固め読みで7話11冊を完読。


まさしくこれはファンタジーである。
通常の生活を営む女子高校生がある日、異世界に迷い込み一国の王となるだけでなく
民の安寧のために腐敗と戦い国を治める。
そんなことがあろう訳がない。


しかし、夢物語と分かっていながら続編を求めページをめくる手を
止めることができなかったのは、この物語がただの冒険譚ではなく、
我々が求めてやまない為政者の、
国を治める力及ばずとも、民をために心を砕き政を行うとする国主の姿に惹かれたからである。

もしそうした国主を戴くのであれば、国民は如何なる困難があろうとも幸せではないかと
手に入らない理想ユメを見せてくれるこの物語は
やはりファンタジーと呼ぶにふさわしい。