平壌の水槽


平壌の水槽―北朝鮮地獄の強制収容所



昭和30年代の帰国運動で
北朝鮮に渡ったある在日一家の辿った過酷な運命
彼らが彼の地で観たものは、
理想の国家でもなく、地上の楽園でもなく
地獄そのものであった。


日本にいた時の総聯内人事のしこりから祖父が消され
一家で強制収容所送りとなった著者がその10年間の生活を中心に著したものである。
平壌の水槽とは、彼が北朝鮮に渡り収容所に収容される前に飼っていた珍しい金魚の水槽に
北朝鮮という国家が、世界中から奇異の目で見られていることを掛けたものだろう。


残虐なる刑罰、劣悪なる環境、同胞に対する態度とは思えない過酷な仕打ち
病気や飢餓に苦しめられながら生き延び、合法的に収容所を脱出したのだが
こんな非道が今も行われている事実に寒気を覚える。
金豚を許してはならないー北朝鮮は21世紀における人類の最大の恥だ。