貧窮国家の花火大会

【主張】貧窮国家の「花火」嗤(わら)う 愚かな国の脅威にどう対応
これは自暴自棄なのか。それとも計算ずくの行動なのか。北朝鮮が長距離弾道ミサイルテポドン2号」を含むミサイルを連続発射した。国際社会の警告を無視し、対決への道を突き進もうとしているかのようである。
アラスカ州まで到達可能とされたテポドン2号の発射実験は失敗したとされる。国民が飢える中でのこうした高価なミサイル発射は、まるで貧窮国家の花火大会ではないか。米国の金融制裁で深刻な打撃を受けている北朝鮮が、譲歩を求めるための頼みの「威嚇カード」は使いものにならなかった。世界の嘲笑(ちょうしょう)を買う愚行である。北の国民への同情を禁じ得ない。
平成18(2006)年7月6日[木]産経新聞朝刊1面


昨日のテポドン2号の失敗を受けて、米国政府関係者の
「1分もまとも飛ばないミサイルは米国にとって脅威にならない」
というコメントも笑ったが、今日の産経朝刊の一面の主張は、
さらにかの国をコキおろしていて、痛快でもっと笑えた。
北朝鮮アメリカに戦争をしかけようとしているのでは?というフルタチの
正気を疑うような推測にも大いに笑わせてもらったが……。
ジャーナリストの重村智計氏によれば、北朝鮮は石油が不足しており
兵器を動かすだけの燃料がなく、
窮鼠猫を噛むことすらできない状態にあるとのことだ。
そんな中で唯一の対抗手段であったテポドン2がこの有様では
北朝鮮に残された選択肢はもうないに等しい。


それにしても北朝鮮が何を考えて、何を目的としてミサイルを撃ち込んだのか
皆目見当がつかない。
ミサイルの性能を証明してさらなる外貨獲得を狙ったという意見もあるが
証明に失敗してもなお打ち続けた理由が理解できない。
というか理解しようとも思わない


ただ、言えることはこの後に及んで平壌宣言の履行を求めたところで
かの国にその意志も能力もないことから、ただ徒労に過ぎない。
軍部のコントロールが利かないという見方もあるが、推測の域をでるものではなく
一つの可能性に過ぎない。
ただ思うに、狂った人間の気持ちを理解に努めようとすること滑稽なものはない。
狂ったのは国か、指導者かは知らないが、
北朝鮮が何をしようとも日本はすべきことをすればいい。