1週間前の読売新聞がアメリカン・イデオロギーの是非について
アルビン・トフラーの小論を載せていた。
アメリカンイデオロギーというのは
のことであり、これらが推進されるメリットとして
- 新たなる構造が生まれ、市場が拡大する
- 消費者の利益が向上する
- 国際分業化が進む
- 戦争が回避できる
というのがあるそうだ。
これらは一見正しいようだが、
必ずもこの通りに、世界が進まないことをトフラーは実例を挙げて指摘していた。
- インドネシアはIMFを受け入れ、結果として中国系の虐殺を招いた。
- マレーシアのマハティールは、IMFを拒絶し政敵を排除し、国際化・民主化に反したが国内経済を守りきった。
- イギリスとドイツは、最大の貿易国だったが、WW1で戦った。
今朝もどこかのテレビで「日本の経済が」「政治が」どうのこうの討論していたが、
日本ではもう重工業ベースでの経済発展、復興は見込めないというのが私の持論である。
いくら日本の技術が高いといっても、
生産活動の多くが安い労働力の国へシフトしていくことはとめられない。
従って、国内景気を云々して、資金を垂れ流しすることは一時的な対処療法に過ぎず、
国家財政を悪化させるだけの結果に終わると予測する。
このまま日本経済は潰れるかどうかは、トフラーの指摘する第3の波*1を
捉まえるかどうかにかかっているように思うのだが
今の日本の政治ではそれにアジャストするどころか、理解することも難しいだろう。
※ 第3の波:
*1:狩猟から農耕への食料生産の変化を第1の、農業から工業中心への変化を第2の、そして工業から新しい生まれる世界構造を第3の波とするトフラー氏の理論。トフラー氏は「知」を次の時代をキーワードとしてあげている。