北朝鮮特殊部隊白頭山3号作戦


北朝鮮特殊部隊 白頭山3号作戦


外務省休職中の佐藤優が驚愕!
ということで購入。
作者高永吉吉コウヨンチョル
海軍情報部に勤めた経験のある元韓国海軍将校である。


彼の筆によれば、
金永三という文民大統領の登場は、
韓国軍部にとって一つの転換点ターニングポイントだったという。
文民大統領の登場により、軍出身大統領の政権下で
冷や飯を食わせ続けられてきた安全企画部が
軍情報部に意趣返しともいえる報復行動を行った上に
軍経験がない金永三が自身の軟弱なイメージを払拭するために
粛正人事を強行するなど軍にとっては最悪ともいえる大逆風が吹き
韓国軍を弱体化させてしまったのである。


金永三だけでなく、その後を継いだ金大中盧武鉉
親北朝鮮路線を採用し、国民に北へ対する親近感を抱かせるために
ことあるごとに竹島や歴史問題を持ち出して反日政策をあおっては
北朝鮮の脅威をことさら忘れさせようととしている。
アジア通貨危機によって破綻しIMF管理下の危機的な韓国経済を
救った386世代*1の台頭が
政府の迷走を加速させている理由の一つとなっているのだが、
大学時代で主体思想に触れ学生運動にのめり込んだ彼らは
知ってか知らずか現北朝鮮政権にコントロールされている。
親北朝鮮政策を基盤とする金大中以降の政権を
陰日向に支えている386世代は、現政権にも入閣しており
北朝鮮が韓国を半ばコントロールしている状態にある。


そうした北朝鮮だが、核実験以前より
特殊部隊に白頭山3号という対日作戦の準備を進めさせている。
白頭山3号、それは日本のインフラを破壊ー原発やダムにテロを実行し
日本を混乱に陥れようとするものである。
そのための工作員は日本公安関係者が把握しているだけで
すでに3百人を越える者が日本に潜入している証言には
やはりという得心よりも背筋が凍る思いの方が強い。
1998年に四国で送電用の鉄塔がボルトを抜かれ倒壊した事件や
新幹線の枕木が細工された事例があったが
"彼ら"が活動した結果だとこの本は明らかにしている。


また作者は、北朝鮮が核実験を成功させた昨年夏以降、
脅威の質が変わったことにも言及し、東京上空でノドンミサイル等が
炸裂した場合のシミュレーションを用いて核の脅威を力説したり
北朝鮮軍による韓国侵攻作戦のシナリオを紹介している。




正直な感想を言えば、北朝鮮を過大に評価したり
米国に対する認識について誤認と思われる箇所があり
本当に佐藤優が驚愕したのか?というツッコミを入れたいところだが
それでもこの本の出版された意義は大きい。
今まで噂や推測の類でしかなかった日本国内における北朝鮮の活動や
韓国政府及び韓国民への浸透の程度を白日の下にさらしたからだ。
また巻末で佐藤優氏が解説を述べているのだが
本書の要点を書き出しては、分析していることからも
この本の内容をある程度保証されているのではないかと思う。


話はそれるが
国家の安全保障を憲法9条に委ねようとする人達の姿に
どうしても韓国の386世代とその背後に蠢く腐臭を感ぜずにはいられない。
もし日本で北によるテロが起きた時、
彼らは北に降伏を求めたり、保護者である日本政府を攻撃するだろう。
自分の国は自らで守る、何があっても巨悪に媚びないー気概をもち、示すことが
北朝鮮からのテロを無力化する唯一無二して最高の方法と思惟する。


以上、ネットウヨクの読書感想文である。

*1:パソコンの型番。韓国のIT産業を担う世代