六四ー天安門の虐殺から20年が経過した。
世界を驚愕させた事件であるにも関わらず
中国の若い世代では、この事件を知る人間は少ない。
学生運動家と近い立場で、この事件を契機として
失脚した趙紫陽は、歴史的に抹殺され
彼の出身地に近い人々ですら、その存在が消し去られているという。
現在、中国版のグーグルやwikiで天安門事件を検索すると
結果には全く反映されない。
万里長城(great wall of China)に擬えて
この検閲体制はグレートファィアウォールと呼ばれている。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0602/04/news004.html
中国はこの二十年で大きく変革した。
民主化はともかく、資本主義が歪んだ形ではあるが
導入され、多くの問題と矛盾を抱えながら発展を遂げた。
天安門で犠牲となった人たちの願いが
豊かな中国であったとするならば、
それはごくわずかだけ叶えられたといえるかもしれないが
現代中国の超不平等社会を是とはしないだろう。
如何なる検閲体制を敷こうと
いつか真実は明らかにされる。
そして、その時こそ彼の死が正当に評価され、報われるだろう。
- 作者: 松本剛,ファンキー末吉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/12/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 17回
- この商品を含むブログ (8件) を見る