アッチラルールと組織管理

悪いことを報告した部下を褒めよ、悪いことを隠した部下を罰せよ

アッチラ


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050425/20050425i216-yol.html

鉄道関係者によると、正確性がこれほど求められるのは日本特有で、
欧米などでは10分以上の遅れも珍しくない。 

日本航空(JAL)でトラブルやミスが相次いでいる背景にも、
ダイヤ通りの運航を現場に求める効率重視の姿勢があったと指摘されている。 

元国鉄工場長で、交通研究家の久保田博さんは
「日本は電車の運行本数が欧米より数倍多く、
 遅れが出ると後続車両などに多大な影響が出てしまう。
 正確性を重んじる日本人の国民性もあり、
 運転士にかかるプレッシャーは非常に大きい」と指摘している


何日か前に、JALのトラブル続出について、
定時運航を最優先したのが原因ではないかとエントリーしたが
今回の大惨事についても、同様のことがあったのではないだろうか。
事故調査も満足に始まっていない状態で予断を述べることについては異論もあろうが
今回の事故の背景には、"規則、或はオーダーに対するプレッシャー"が
あるように思えてならない。


日航にしても、JR西日本にしても、そしてリコール隠しが止まらない三菱自動車にしても、
共通して目につくのは社内の風通しの悪さである。
http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050426/20050426i106-yol.html
悪い報告を、現場で握りつぶす、あるいは故意に隠そうとする体質が
自ら危険を招いているように見える。



アメリカでは、航空機などで事故が発生した際、
免責を条件に事故原因の探求を徹底しているが
日本も免責を条件に、事故探求を徹底しなければならない時期に
来ているのではないだろうか。
日本財団図書館(電子図書館) ヒューマンファクター概念に基づく海難・危険情報の調査活用等に関する調査研究 中間報告書

人間は誰しもミスを犯す。
そのミスを個人の責任に帰結するだけでは、何も解決しない。
何故、そのミスが起きたのか、その背景を探求し、排除しなければ
事故は際限なく繰り返される。