人財、人材、人在、人罪

自然科学分野の大型計画についてアメリカ議会でのやりとり。


議員「この計画は、我が国の防衛のために役に立ちますか」
学者「いいえ、防衛の役には立ちません。
   しかし、我が国を、より一層、防衛に値する国にするのに、
   大いに役立つと思います」


(小平圭一「宇宙の果てまで」文藝春秋刊)


何年か前に、産経新聞のコラムで紹介されていた小咄を思い出した。
思い出すきっかけをくれたのは、とある元モデルに
率いられた集団の発言だ




痛いニュース(ノ∀`) : ノーベル賞の野依氏、蓮舫氏らの「スパコン、世界一になる必要あるのか」発言に憤慨 - ライブドアブログ

次世代スパコンは最先端の半導体技術を利用。広範な研究での活用が期待されている。
「1秒あたり1京回」という計算速度が売りで、
世界一とされる米国製の10倍の速度になる算段だ。
総額約700億円の国費が今後必要なため、財務省は見直しを求めている。

この日、口火を切ったのは蓮舫参院議員。
「一時的にトップを取る意味はどれくらいあるか」(泉健太内閣府政務官
「一番だから良いわけではない」(金田康正東大院教授)
「ハードで世界一になればソフトにも波及というが分野で違う」(松井孝典・千葉工業大惑星探査研究センター所長)
同調者が相次いだ。


民主党とその議員が嫌いというより、
信用をしていないし、そもそも語るに値にしない連中だと思っている。
そういう三百代言、魑魅魍魎、ウソップ、無知蒙昧の輩を
知ってか、知らずか、選んでしまったのは国民であり
それを食い止められなかったtacaQの責任*1でもあるから
批判は、極力しないつもりだったが、
あまりにも見識を欠く発言で、看過できなくなった。
そこにいるだけの存在である人在なら、我慢もしよう、
しかし、害毒を人にまき散らす、人罪なら話は別だ。



予算を巡る場での発言であり
それをもって、論評するのは適切ではないかも知れないが
あまりにも「ゆとり」過ぎる。



国土も狭く、エネルギー資源に乏しいこの国が
戦争で焦土と化した国土を
二十年足らずで、復興させ
驚異的な経済成長で
世界を驚愕させることができた理由は何か。


それは技術であり、
それを作り出した人がいたからではないか。
ゆとりの教育とか、理工系離れとか
中小企業の倒産とか後継者不足などの問題は
この国の持つ唯一にして最高の財産が何かを考えれば
それらは、この国の存立基盤を脅かす危機以外の何物でもない。


技術がなくてもというが
技術がなければ、
現状の生活ですら維持することは困難になるだろう。
他者に施しどころか、脱税献金首相のいう友愛を
口にするすら早々に覚束なくなる。


一番になれなくてもいいというのは、
持てるもの驕りか、志なきもの言い訳に過ぎない。
あまりにも、頭の中が太平楽過ぎる。


国家戦略といいながら、政略あって、戦略なし。
安全保障政策も、
その場当たり的なつぎはぎだらけの思いつきばかり。
それともこの国を弱体化させ
真っ赤な旗を掲揚する戦略目的か、と毒づきたくなる無策ぶり。


戦車や戦闘機を買えとはいわない、
知識や技術だけでも、育てろ。
今、この国がもっとも必要としているのは
技術を生み出す人、
人財、人材を育てる力であり、環境である。
この国は、防衛する力もなければ、
防衛に値するものもやがてなくなる。


貧困と無知と悪平等が支配する国になっても
彼らは、9条を誇り、それで腹をふくらませろというつもりか。


今の世代は、後々の世代に謝らなければならならなくなる。
愚かな指導者を選んだばかりに、
迷惑をかけてしまった。と
人材になれとは言わない、せめて人在でいてくれ、
人罪の民主党よ。

*1:そんなにtacaQがエライわけではない