楽天家たちは、そのような時代人としての体質で、前をのみ見つめながら歩く。
のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲が輝いているとすれば、
それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。
司馬遼太郎の代表作の一つ「坂の上の雲」が
NHKで来年の秋から３年間掛けて放映するという。
予告編というほどのものてはないが
物語の概略とMaking of 的なものを土曜日に放送していた。
司馬遼太郎の描く物語は、史実と幾つか相違するところがままあり
明治時代は良く、昭和時代は悪かったとする司馬史観は
議論の対象となることが多いが
それでも私は彼の物語がとても好きである。
彼が描く登場人物は、作者から限りない愛情をもって造型され
史実云々より、人として、或いは日本人としてあるべき姿を
語っているように感じるからだ。
明治の楽天家達が、明治という時代を作ったように
我も平成という時代を彩る楽天家でありたいと願いつつ
久々に司馬作品に触れてみる
