Invincible

インヴィンシブル/栄光へのタッチダウン [DVD]

レイダースフリークであるMASHさんが
日記で無駄に熱く紹介していたので、購入してみた。
結果から云えば、この映画はアタリだった。
一言でこの映画を言うならば
「オールドルーキー」のフットボール版といったところである。



今から30年以上前、
アメリカのプロフットボールNFLの名門PHIイーグルス
成績不振に苦しんでいた。
チームは大学フットボールで活躍したディック・ヴァーミールを
監督として招聘し、チームの建て直しを図る。
ヴァミールは、着任早々、入団テストを行うことを発表する。
有望な新人がおいそれと見つかるわけはないだろうが
最悪でも話題作りになるだろうし、
ベテランが危機意識を持ってくれればとの考えからだった。


失業中だったフィアデルフィア在住のイーグルスファン、
ヴインス・ババーリはフットボールや飲み屋の仲間から後押しされ
トライアウトに挑戦する。
40ヤード走で、4秒6という驚異のスピードを示したヴィンスは
新監督の目にとまり、30歳、高校の1年だけのキャリアでありながら
キャンプに参加を許される。


しかし、プロでの生活は生半可なものではなかった。
百戦錬磨のプロですら、基準に達していなければ
キャンプ中に容赦なく切り捨てられていく。
それに加えて、ヴィンスは球団の客寄せと話題作りのための参加と
見なされチームメートから疎外されたった孤立してしまう。
キャンプが進むにつれて、選手が一人二人と足きりされていくなか
スピードとハートが売りのヴィンスは生き残ることができるかー。




話の筋書きからすれば、オールドルーキーと良く似ているが
主人公がフィアデルフィアに住む失業中の男やもめ、
中年のイタリア系とくれば一つの映画を誰でも想像するだろう。
ボクシング映画史上に燦然と輝く不朽の名作「ロッキー」を
思い起こさないわけにはいかない。
実際に映画のモデルとなったヴインス本人も自分をロッキーに
準えていたふしがあったそうだ。



昨年でNFLを引退したヴァーミールが
監督してデビューした時のエピソードを映画化したとは、
ちょっとた驚きである。
彼がフットボールに携わってきた時間の長さに嘆息し
その殆どを一流の、と呼ばれたことに驚嘆するより他はない。
それにしても、若い頃から苦虫をかみつぶしたような顔していたのには
笑ってしまった。