ピート・キャロルへの手紙5


親愛なるシーホークス、ピート・キャロル監督


以前お世話になった、ブライアン・オルソンです。
ご無沙汰して申し訳ありません


監督の御活躍は、いつもTVを通じて
拝見しております。
それにしても今年のスーパーボウルは、残念でした。
二連覇まであと僅かだっただけに
監督の胸中にもおだやかならざるものが
あったと想像します。


最後のプレイ・コールは、
結果的に失敗でしたが、
あのプレイが成功さえしていれば、
監督は賞賛でむかえられていたことでしょう。


結果のみで評価されるのは
プロチームの常ですが
成功も失敗も紙一重の勝負において
確実に成功が確約されたプレイなど
あろう筈もなく、
成功が分からないからこそ、
人は努力するものだと、理解しております。
監督が来年のスーパーボウル・ウィナーに
返り咲かれることをねがうばかりです。


さて、以前にお世話になった
私どもの長男ジェイクの件ですが
今秋から、USCに進学することになりました。
入部を許可されるか、まだ分かりませんが
彼はフットボールに挑戦することを
決めています。


仮に彼が入部できたとしても
彼の出場を保証するものはなにもありません。
それでも彼は、トロージャンズの一員に
なることを希望しております。


立派に育ってくれたことを
有り難く思うとともに
キャロル監督の図らいに
感謝せずにはいられません。
あの日、監督が彼の心に火を
灯していただいたことが
今日の彼を支えています。


何と御礼を申し上げればいいのか
言葉に尽くせぬ気持ちで
いっぱいです。


とりとめのない手紙となり
貴重なお時間を
費やして申し訳ありませんでしたが
監督のお力添えで
息子が逞しく育ったことを
お知らせいたします。



ブライアン・オルソン