京大vs関学

勝利が全てではない、勝利こそが全てだ。

昨年末、創部以来の不祥事が発生し存亡の危機に立たされた京大。
その影響から全体の合同練習が6月からということでチームの熟成は明らかに不足していた。
それでも今季リーグ戦は2勝を上げた"泥臭く"と自らが形容するゴリゴリの力勝負ランプレーで
関学に勝負を挑んだのは正しい選択だったと思う。
個々の技術やチームとしての力は関学に劣っていたが
一対一のコンタクトでは京都に分があり、
また雨ということでラバーボールを使用せざるを得ない状況は京都に味方した。


だから前半こそ、劣勢を強いられる我慢の展開が続いた京都にも3Q勝機が訪れた。
後半開始早々意表をつくパス攻撃で関学を攻めたてTDを奪い
13-10と追い上げ3点差となった時点で試合のモメンタムは京都が握っていた。
2年前の逆転勝ちを再現しそうな雰囲気がスタジアムを覆ったが
勢いにのってたたみかけようとパスを選択し、
インターセプトされたのが京都にとっては痛かった。
結局、このターンオーバー以降、京都は不利な位置での攻撃を余儀なくされたり
パントブロックを受けたりと攻撃は沈黙してしまった。
またディフェンスもタックルもパックがあまく、タックルミスから
ロングゲインを許すことがしばしばあり、京都のプレーは全てが空回りをした。
たった一つのターンオーバーが逆転の目を潰したといえるだろう。


全体をみれば京都は健闘したと言えるが、そうした評価ではファンは納得しないし、
京都大学ギャングスターズの選手も満足しないだろう。
多くの困難も敗北の言い訳にはならない。
勝利こそが努力に報いる全てである。