お前達は、いつもWISHだ。 みな他人事だ。強くなりたかったら、WILLをもて。オレが強くなる、オレが日本一にするのだ。 京都大学アメリカンフットボール監督 水野弥一
アメリカのプロフットボール界を独占していた老舗のNFLに挑んだ新興のAFL
双方のチャンピオンチームが対決するようになって3回目の対決は
圧倒的にNFLチャンピオンのボルチモア・コルツの勝利を予想する者が多かった。
コルツのQBジョニー・ユナイタスはアメリカナンバー1のQBと見られていたからだ。
そんな中、AFL代表であるニューヨーク・ジェッツのQBジョー・ネイマスは
試合前の会見で"勝つ"と言い放つ、そのとおり勝ってしまう
今に語り継がれるスーパーボウル*1最初のアップセットである。
そしてネイマスの言葉は、
彼の華やかなキャリアを彩る一つのエピソードとして伝えられている。
以上の話はNFL好きの人間なら一度や二度は耳にしたことにある話だろう。
だが、ネイマスが発言した当時は、発言自体が嘲罵の対象であり
同席した味方のヘッドコーチに不要な発言はするなとたしなめられたという。
参考URLhttp://www.bbm-japan.com/magazine/ame-foot/column/rouhei/0016.html
黒皮のハイブーツが常識の時代に
一人だけ白いシューズを履いて物議を醸したジョーであるから、
試合を盛り上げるためのリップサービスだったのかも知れないが
彼の言葉からQBとして勝利への明確な意志を感じてしまう。
たとえ馬鹿者呼ばわりされようと道化にされようと
弱者が勝利を目指すことは恥でも何でもないことを彼は言いたかったのだと考えるのは
思いこみが過ぎるだろうか。
京都大学が弱小だった頃、関学に勝つと宣言したら
水野監督はキチガイ扱いされたこともあった。
だが、長い時間かけて京都大は関学に対抗するチームを作り上げ
関学はおろか日本一にも昇りつめた。
思うに勝負は、勝ちたいという意志から全てが始まるのではないだろうか。
そうー弱者でありながらも勝利を目指すことは恥ではない
敗者として横たわったままでいることが恥なのだ。
以上、意志薄弱だったフットボーラーの独り言である。

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