ダビンチ・コード

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉ダ・ヴィンチ・コード〈下〉


フランスルーブル美術館館長が何者かに殺された。
今際の際に館長ソリエールは
自らの体を使いダイイングメッセージを残す。
それはキリスト教の教義を
根本からひっくり返す"聖杯"のありかを示すものだった。


レオナルドダビンチ、アイザック・ニュートン
ビクトル・ユーゴ、ジャン・コクトー……古今の著名人が
司祭を務めたといわれる異端のシオン教会
その教会に千年以上伝わる秘伝が消滅の危機を迎えた。
異端は何故異端なのか、異端は本当に悪魔崇拝なのか。
本書はキリスト教成立の過程に隠された歴史の闇を
名画や作品に隠されたメッセージから解き明かしている。
滑稽無糖なフィクションと読むこともできるが
それだけでは済ますことのできない何かが本書にはある。


キリスト教を扱った作品ではあるが、
むしろキリスト教徒以外の人間の方が
書いてある文章やストーリーに共感を覚えるだろう
なぜならキリストの神話がどのように取り入れられ
教義の虚構が何故作られたかを語っているからだ。
キリストではなくキリスト教を信じている人間にとって
それはとうてい受け入れがたい"物語"かも知れない。