夜、WGPの放送がBSであったのでこれにチャンネルを合わせると
予期せぬ展開に思わず熱くなった。
もともとWGPは、F1と比べて、人気の面で劣るものの
レース自体は比較にならないくらい面白い。
コーナー毎に数台のマシンが、そのラインを交差させ
縁石ギリギリで走らせフルスロットルで加速させて行く様は
ダンスを舞っているかように軽やかで美しい。
そうした華麗なダンスステップにも喩えられるトップライダーの
コーナリングワークは、芸術と呼ぶに値するものであり、
コンチネンタル・サーカスの看板に嘘偽りと断言しても良い。
そのエキサイトなモーターバイクのダンスに日の丸のマシンが加わって
熱くならない日本人がいるだろうか。
夕べのレースでは、日本人ライダーの玉田誠がスタートから飛ばしに飛ばして
ファーステストラップを奪いトップグループ後方から、
2〜3週でアタマをとって、レースをリードしたのだ。
時速300キロは出ているストレートで、マシンを右に左に降り、
ピアッジやロッシのマシンと接触すれすれでラインを交差させる
クレージーともいえる真剣勝負
コーナー毎にライダーの順番が変わる目まぐるしいレース序盤だった。
残念ながら、玉田は13週前後でタイヤトラブルでリタイヤとなってしまったが
日本にもまだチャンピオンを狙えるライダーがいたことが
ただ嬉しくて嬉しくてたまらない日曜の夜だった。