パット・ティルマン

彼の生き方は、米国の父親すべてが自分の息子に望む理想の生き方だ。
彼は金よりも国や地域の人達の役に立ちたいという昔風の価値観を大切にした。
STLラムズかの5年契約900万ドルのオファーを断り
奨学金を出してくれたカージナルスに年俸51万ドルを選ぶ男だったから
陸軍を志願したのだ。
 

ボストン・レッドソックス カート・シリング

先月アフガニスタンで戦死したパット・ティルマンは
アメリカのプロフットボールリーグNFLのスタープレーヤーだった。
彼はアリゾナ・カージナルスから2年前、3年契約360万ドルのオファーを受けたが
これを断り年俸1万8千ドルの陸軍特殊部隊に志願し、従軍していた。

何日か前の新聞は、
ニューヨークデイリーニューズ紙に掲載された文章を引用して
ティルマンの人となりを紹介して、次のようにまとめていた。

ロッカールームでは「戦場」だの「戦争」などの”勇ましい言葉”が飛び交うものだ。
そこに届いた本物の戦争の悲報。
誰もが口先だけのマッチョ意識に恥ずかしさを感じた・・・と記事は結ばれていた。
芝生を見つめるシリングがかみしめた戦争と平和の思いを
記事を読んだ全ての読者も感じたに過ぎない。
平和あってのスポーツ、野球なのだから。

「昔風」と評されるほど不器用な人間ではないが
フットボール愛する人間として
パット・ティルマンの冥福を心より祈る。