土浦ツェッペリンカレー

若い血潮の 予科練
七つボタンは 桜にいかり
今日も飛ぶ飛ぶ 霞ヶ浦にや
でかい希望の 雲が湧く


「若鷲の歌 」作詞/西条八十 作曲/古関裕而


陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地に、幼稚園の遠足以来足を運んだ。
若かりし頃、エリア88ファントム無頼エアウルフ、愛と青春の旅立ち、トップガン
などの漫画、映画、ドラマ等の影響(意外とミーハー)で
航空自衛隊パイロット試験を受けるくらいの航空マニアだったtacaQ
航空自衛隊と米軍の基地祭オープンハウスには数え切れないくらい足を運んでいるのだが、
陸上自衛隊というととんと縁がない。
そんな縁がない場所にtacaQが行くのは、もちろん理由があって
何を隠そう(誰も隠してないって)飛行船ツェッペリンNT号飛来したからである。



昨日の強風でケジュール変更となり、地上繋留がキャンセルになったので
至近距離で見ることはできなかったが、
何せ、会場に向かう途中、約8キロ手前からその姿が視認できた巨大な物体である。
頭上を低空で航行している姿だけでも結構迫力があった。


73年前霞ヶ浦に飛来したツェッペリン伯号はこれの4倍の大きさだったというから
当時の人間してみればどれほどの驚きだったか、想像に難くない。
30万人がリヤカー、自転車、徒歩(!)で集まったという記録が残っているらしい。
時代は流れ、ハイテクとハイスピードが空を支配する世の中となり
飛行船に往時ほどの驚きと新鮮味はないにしても
空中を悠々と飛ぶ姿には
大空がまだ牧歌的でフロンティアであった時代の伝説やロマンが偲ばれ、
久しぶりに「Sprit of Wonder」*1が読みたくなるというものである。


本日の霞ヶ浦、希望の雲なけれども、快晴、そして飛行船イチ。



Spirit of Wonder (KCデラックス)Spirit of Wonder Vol.2 [DVD]

*1:世にも稀な寡作SF漫画家鶴田謙二の短編集。少年科学倶楽部と名乗る老人達がエーテルの風を利用して飛行船で火星旅行を目指す物語「少年科学倶楽部」が収められている。