河野一郎と洋平


28日の午前中、職場で点けてあったテレビを
何気なく眺めたら、河野洋平
フルシチョフと交渉した実父河野一郎について
自慢げに語っている画が出ていた。


音声を聞いていないが、画面のテロップで
拾った内容からすると
父親の一郎は、下戸でありながら、フルシチョフの前で
酒を飲み干し男気を示したことによって
ソビエトとの交渉を友好的に進めることができたと語っているようだった。


産経新聞が10年前ほど前に連載したシリーズ戦後史開封には
河野一郎は、日ソ漁業交渉の際、担当する高官と
日本側の通訳抜きで話そうとしたところ、
いきなり脅されて萎縮し
相手の言うままに交渉を進められたにも関わらず
その事実を伏せて、自分が懐を開いて話すことによって
ソビエトから信頼され交渉がまとまったと
事実に反した手柄話として
発表したことが指摘されていた。


一郎の次男洋平が、
父親の功績を宣伝したい気持ちは理解できないわけではないが
記事の件を知っているのだろうかと
疑問が湧いた。
知らないで言っていたのならただの世間知らずだが
知っていながら述べたとするならば
面の皮が相当厚いのか
あるいは父親と違い肝が太いのだろう。


洋平が息子に、
洋平の行為を日中友好のためにしたと
宣伝してもらうための布石、というのは穿ち過ぎだが
一方的な譲歩が外交上の信頼を築くと
未だに思い違いしているように感じる。
そんなおめでたい人物だからこそ
外交の裏に思いをめぐらすこともなく
共和国政府の手先とみまがうばかりの言動ができるのだろう


いずれにせよ、一郎はともかく、
やはり洋平は評価できない。