サンフレッツェ


最新号のナンバーのコラムには
広島がJ2降格という結果に至らしめたのは、
マンネリの産物だとする批評が掲載されていた。


諸事情によりブログの更新ができなかった間にJリーグ
鹿島の大逆転優勝という驚きの結末を迎えたが
個人的にそれと同じくらい愕いたのが、広島のJ2降格である。
駒野、佐藤寿人、森崎兄弟、柏木など各年代で
代表を経験した選手が顔を並べ、
J2から1年でJ1に復帰した年以降質の高いサッカー展開し、
年ともにその完成度を高め、
07シーズンの戦前、優勝戦線に絡むとの予測もあった広島が
まさかの14位、入替戦出場、降格という予想外の惨憺たる結果に
驚くなという方が無理だろう。


広島は、ユース世代での強化に成功し、
毎年開かれているユース大会でも好成績を残している。
トップチームにそうしたユースで多くの経験を積んだ選手が多数在籍し、
かつて、若手を育てなかった故に
チームの地力が低下した読売ヴェルディの失敗と好対照といっていい状況にあるが
勝利の女神サンフレッツェを見放した。
ユースからトップと一貫した戦術と勝手知ったるメンバーだからこそ
チームの完成と同時に、活性化を奪い、停滞を招き
結果的に5年ぶりのJ2という悲哀を広島にもたらしたのかも知れない。
だとすればそれは、00シーズンのリーグ3位を頂点とした成功に酔い、
チームの修正が遅れ長期の低落を招いた柏レイソルの失敗例に近いような気がする。


同じメンバーによる戦術、連携の高度な習熟を目指すか
新メンバーによるチームの活性化を図るか
組織としては、結論を出すことが難しい永遠の課題とも云える。
勝利の影に、次の戦いの敗戦の種が潜んでいることが多いが
それを見つけるのは至難の業であり、
発見してもそれを修正できるチームはそれほど多くない。
勝つことより、勝ち続けることが難しいーだからサッカーは面白い。