「我々の興廃はこの一戦にある」という反町の
セリフを見て映画は行かないことに決定。
原作は井上靖かと思ったら森村誠一だったとは知らなかった。
モンゴル族の一部族の長エスゲイの子として生まれた鉄人真だが
母親が略奪されたことによって妻となったために本当の父親は不明ー。
モンゴル族は、蒼き狼と白い牝鹿の血から生まれたという伝説を信じ
自身がモンゴル族であることを証すために狼であり続けた鉄人真。
父親亡き後は、困難を家族をまとめ上げボルジギン氏族のハーンとなり
次々と周辺の部族を打ち倒しついにはモンゴル高原の覇者へと成長する。
西夏、金を攻め、ホラズムを滅ぼし、一大帝国を築き
城や都市を攻め落としては背筋が凍るほど過酷な敗戦処理で
次々と帝国の版図を広げ、その欲望は止まることがなかった。
たった一人の人間が一生でこれほど多くのことがなし得るのだろうか。
作者はその理由をチンギスハーンが蒼き狼であることを
証明しようとしたためと解釈し物語を紡いでいるが
何分、話の展開が急であり、
なおかつ複雑なハーンを回りの人間関係描写が不足がち
でいまいち物足りなさが残った。
