オールドルーキー

オールド・ルーキー [DVD]

your turn coach(次は監督の番だ)

高校の野球部の監督を務める35歳の高校教師ジミー・モリスが
やる気のない野球部の連中を奮い立たせるために
夢を追い続けろと叱咤したところ、
監督も夢を追うべきだと選手に反論される。
そして、チームの地区優勝を条件に自身のプロ再挑戦を生徒と約束し
その約束を果たすために、もう一度プロへの扉を叩く中年男ー
1999年、メジャーリーグで実際にあった話を元にした映画は
爽やかで心地よい感動を与えてくれた。


映画の中で、夢を追い続ける中年ジミーを演じるデニス・クエイド
はっきり言って格好良くない。
野球に対する未練がたらたらあるくせに、プロに挑戦できない理由をあげる。
夢を見ることに対する中年男の照れ隠しであり、ミエである。
できる訳がない、という常識への挑戦は、分別のある中年男の行動に相応しくないし
周囲から嘲笑を受ける結果になるだろう。
結果ではなく過程が大事なのだというには、
35歳という年齢はあまりにも年をとりすぎて、
そんな中年親父が夢を追いかける姿は格好が悪い。
だが、夢を諦めるために自分に言い訳する姿より何百倍も格好いい。



この映画を見て
以前、30代を過ぎてからフットボールに復帰した選手の話をとあるメル友から
教えてもらったことを思いだした。
マイナーリーグとはいえ、tacaQと同い年の男が数年前の引退を撤回し
もう一度てっぺんに近づこうというのである。
日本人の運動能力は、白人や黒人と違い30前後にピークを迎えることも
ままあるので、30過ぎての復帰は、肉体的に無謀というわけではないが
家庭や仕事に対する責任を考えたら、そうしたリスクを犯すのが
賢明ではないのは明かだ。
だが、そうした決断をできる男に少なく居感動と羨望を覚えたものだ。




中年よ大志を抱け