No Side


今年最後となったラグビーの試合に後半10分だけ出場
もちろん、肋骨は完璧にはくっついてはいない。
95キロの相手をタックル一発で仕留めるなど
ディフェンスではそれなりに働いたが、
オフェンスはさほど見せ場をつくることなく
ノーサイドの笛を聞いた。



口の中に広がった敗北の味に、悔しさや自分に対する怒りがとめどもなく溢れてくる。
原始的な感情を失わないでいる自分にある種の満足を覚えるが
それだけで空腹が満たされることはない。


そう、俺は勝利に餓えている。


NO SIDE

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