イラクで戦死したアメリカ人の数が千人に達した。
イラクの治安が昨年8月から急激に悪化したのは
アメリカのイラクに対する占領政策に問題があると見ていたのだが、
それだけではないのかも知れない。
ロシアで起きた凄惨な学校人質事件が、アメリカの中東政策の一つの道標になると私は思う。


イラク大量破壊兵器はなかったとの見解が固まりつつある今
アメリカは侵攻の大義名分を失ったが、
ブッシュ政権が続く限りアメリカのイラク占領政策が変換することはない。
戦争を仕掛けた理由がもともとそこにないからだ。
安定した石油の確保というのもイラク侵攻の理由の一つだが
おそらくそれだけではない。
ブッシュの狙いは、額面通りにテロの根絶にあると私は見ている。
その証拠というわけでないが、ブッシュの書いた台本が予定通り進行しているからこそ
ロシアのテロが起きたと私は思う。


今までにチェチェン人によるテロは度々起きていたが、
8月後半からの始まった一連のチェチエンテロは凶悪な匂いがして違和感を感じたのだが
それもその筈で、アラブ系のテロリストがかなりの数加わっている。
アフガンでタリバンを倒したことにより、アルカイーダが後ろ盾を失い
各地に散ったことで、チェチェンテロやイラクのテロが起きているのだとすれば
皮肉としかいいようがないが、逆の見方をすればアルカイーダとそれに与する勢力は
追い詰められ苦し紛れの凶行に出ているともとれる。


追いつめられたのはアメリカか、イスラムテロか、
アメリカがイラクで占領を続ける本当の理由は何か
いずれにせよ、平和がすぐそこまでやってきていることを願って止まない。