積み木くずし


http://www.zakzak.co.jp/geino/n-2003_09/g2003090306.html

穂積隆信が涙の会見「由香里殺したのは自分」


先月中旬に心不全のため死去した元タレント、穂積由香里さん(享年35)の父で俳優、穂積隆信(72)が2日、都内で会見。「『積木くずし』を書いたために由香里を早死にさせたと思い、すごく後悔しています」と涙で声を詰まらせた。
由香里さんは先月18日に都内の自宅で死亡しているのが発見された。穂積は仕事先から帰京した同20日に火葬場で遺体と無言の対面。棺には由香里さんとの葛藤をつづった自著「積木くずし」を3冊入れたという。
穂積は「なんて短い人生だったんだろう。由香里を殺したのは自分のような気がして…。ただ、書いたことで由香里から優しさ、忍耐、親子の愛は理屈じゃない、ということを教えられた」と複雑な胸中を吐露。
穂積は20日から24日まで都内の自宅から一歩も出ず、遺骨と過ごした。「(2年前に他界した実の)お母さんの元に帰っていった。天国で幸せに暮らしてほしい」と話した。


積木くずし」のモデルとなった穂積由香里が先月なくなっていた。
tacaQの前後の年代では、高部知子主演のドラマをすぐ連想する人も少くなくないだろう。
俳優の穂積隆信が、自身の長女が非行に走り、それから立ち直り
家族関係を修復するまで過程を物語にしてヒットしたのだが、
このヒットにより修復した筈の親子関係がぎごちなくなり、
夫婦の離婚、親子の別居等の皮肉な結末を迎えたのは周知のとおりである。


父親が先日の記者会見で述べたコメントを読んだ時、この長女は本当に可哀想だったと思った。
俳優という特異な職業であることを考慮しても
長女のプライベートを晒すことに対して、
それを補うだけのケアをこの父親はしていたとは思えない。
逆に娘を思いやる愛情があるのであれば、
娘のプライベートを公開することはなかっただろうし、
仮に公開しても関係が悪化することはなかったと思う。
最近、親子の関係が少しずつ修復しつつあったと父親は述べていたが、
この2人の親子の「距離」は、どれくらい縮まっていたのだろうか。
穂積に父親の資格がなかったとは言わないが、
常に長女にとって父親であることを務めていたとは考えにくい。
私見だが家族というものは、血のつながりではなく、「父親」「母親」「息子」「娘」が
それぞれの役割を務めることによって繋がりが保たれる。
務めを怠ったり忘れた時、いかに取り繕うとも家族の距離は遠くなるのではないだろうか。


「反省はしても後悔はしない」とは、知人のサイトでみつけた言葉だが
この父親は、後悔ではなく反省すべきだったのではないかと率直に思う。