返せ


拉致された人達にいったい何の非があったのだろうか。
彼らの家族が待ち続けた20年以上の時間の重さと
その胸中を慮るときやるせなさがこみ上げてくる。
世の中において、必ずしも正義と正論が通用するわけではなく
我々は理不尽な出来事にもしばしば耐えることが要求される。
しかし、このような出来事が身内であったならば、私は耐えることができただろうか。


私は、同胞を拉致し、
普通の人間が歩むであったであろう人生を
涙を、怒りを、喜びを、悲しみを、苦しみを、微笑みを
肉親を、
家族の愛を、
貴重な青春の時間を、
可能性を
合理的な理由もなく、被害者から奪いさり、死に至らしめ、
そして事実を長期にわたり隠し
あまつさえその責任と謝罪を上辺だけの言葉で精算しようとする
彼の国とその卑小なる為政者を許すことはできない。
少なくても、当分の間、彼の国に対しては、
否定的な言説以外、私の口から漏れることはない。


そして、今更、外務省を責めても詮無きことで、
問題の本質をぼやかすものだと承知しているが、それでも言いたい。
「お前ら 本当に日本人か? そして、人間か?」と