飛鳥へそしてまだ見ぬ子へ


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沖縄の話といえば、反射的に竹下景子が主演したこの映画を連想する。
癌に冒された医師の闘病生活を描いた作品で
ヤマトンチューに対するウチナンチューの複雑な心理を
描写したシーンが二十年たった今でも印象に残っている。


今年の冬、東京にいた時、
毎日新聞政治記者をしていた人の講演を聴く機会があった。
その方は、少数の意見を圧殺していけないという類のことを述べておられ
十数年前、東北新幹線が開業する日の6月23日に
沖縄出身の人から届いた抗議の手紙を紹介された。

沖縄では戦没の慰霊のため喪に服す日に
関東では、音楽を鳴らしくす玉を割りお祭り騒ぎするのか


多くの県民を戦争に巻き込み悲劇が展開された沖縄戦
ヤマトンチューの為に闘ったのに・・・という思いのある沖縄の方から見れば
そうした抗議は何ら不思議なことではなく、むしろ当然のような気がする。


私が思うに、ヤマトンチューが恥じるべきは、
懸命に戦った沖縄に未だ報いることなく
沖縄を犠牲にして日本の平和と繁栄を築いておきながら
それらを省みないことであり
沖縄県民かく戦えり、後世格別の配慮あらんことを」と願いながら
沖縄戦で散華した海軍太田少将の言葉を、まだ結実していないことではないだろうか。