台湾之子

台湾の陳総統は、弁護士時代に反政府側の人間の側に立つ時、
配偶者に害が及ぶのを懸念したが、彼の妻はこう言い放った。

もし、この弁護を引き受けないなら、 あなたは弁護士になった意味はない

と。

後年、彼女がテロと目される事故に遭い下半身の自由を失った時、
「テロに会ったのが貴方でなく私でよかった。」
と意気消沈する夫を励ました。

かつて台湾では、政治を志すにあたり、
家族を危険にさらすことを覚悟しなければならなかったそうだ。
そうした状態を野蛮と云えばそれまでだが、
それに命がけで立ち向かう人間は崇高ですらある。
日本で政治に命まで懸けなくても真剣にとり組んでいる者が何人いるのか。
中国の走狗に成り下がった人間に命を賭ける気概がある筈もなく
正直、台湾人がうらやましくなる。




李前首相は、入国ビザ許可の際に政治的活動をしない旨の誓約書を
必要だとする日本政府の見解は、
台湾に対する侮辱であり、署名を拒否するという。

思うに、この一連の問題で問われているのは、
我々の対応ではなく、我々の良心ではないだろうか。


台湾之子

台湾之子