アデュー祥也


http://www.motogp.com/ja/news/2010/Shoya+Tomizawa+passes+away

motoGP公式サイトでは、不運の事故死との記事がリリースされた。
不運の一言で片付けるにはあまりにも衝撃的な出来事であった。
時速200キロを超える速度での転倒、接触・・・・・・
状況からして無傷では済まないことであろうことは予期していたが
最悪の結果を迎え、大きなどまどいとともに
深い悲しみが私を覆っている。


昨年からmotoGP、250CCに参戦し
今年は新設されたカテゴリーmoto2クラスにエントリー。
その初戦では、それまでの自身のベストリザルト10位を
大きく上回り1位ー参戦19戦目にして初優勝。
2戦目もポールポジションスタートの2位。
中盤戦ではやや精彩を欠いたものの
ポイントランキング争いの上位に名をつらね、
今年のレーシングシーンを大いに盛り上げてくれた人物だった。


来年以降、チャンピオン、
motoクラスへのステップアップなど
更なる飛躍を期待していたのに
今やその全てが閉ざされてしまった。
あまりにも悲しい。



モータースポーツに限らず、スポーツには事故がついて回ってくる。
最新の装具で身をまとい、集中力を極限まで高めたとしても
リスクはゼロではない。
彼は、ほんの僅か縁石に乗り上げたために
タイヤがグリップを失い転倒し真後を走っていたマシンと接触した。
ほんの僅か、距離にすれば5センチ、時間にすればコンマ数秒、
何が違ったらこんな結果にはならなかっただろうにと思うと
現実の厳しさに粟立つ思いがする。
他ならぬ彼自身がそうした厳しい世界を選択し
万が一の覚悟していたであろうが
それにしても、との悔しさに似た感情がこみ上げてくる。


享年19ー若くして才能豊かな選手だっただけに
彼の死がとても痛々しい。
こうした悲しい出来事は加藤大治郎選手以来だが
慣れるものではない。


アデュー富沢祥也
君の走りがとても好きだった。
私は、いつまでも君を忘れない。