I like Chopin



雨の休日は、雨音の激しさに比例して眠りが深く
なかなか起きる事ができない。
それは雨音によって
母親の胎内にいるときに聞いた血液の流れる音の記憶が、
呼び覚まされ心が緊張から解放されるためだと聞いたことがある。


先日車を走らせているとFMから懐かしい曲が流れてきた。
80年代前半にヒットしたガゼボの「アイ ライク ショパン」だった。
邦題の「雨音はショパンの調べ」は、
サビの「rainy days」のニュアンスを織り込んだのだろう。


雨音という詞はどことなく甘い雰囲気を漂わせ
心を落ち着かせる。
それがショパンだといわれれば
クラシック音楽に疎い自分などは
ああそんなものか、と何の疑問もなく納得してしまう。


自分の隣に寝る幼子を眺めつつ
今朝の雨が子守唄がわりになるならば、
折角とった休暇が雨か、とひとりごちる訳にもいかず
おはようを、しばらく待つよりほかはない。


天から降り注ぐショパンを聞きながら、そう思った。