スーパーボウル


戦前不利が予想されたアリゾナ
序盤の劣勢をもひっくり返し、あと一歩のとこまで
ビッツバーグを追い詰めたが
土壇場でうっちゃられたゲームだった。



賞賛すべきは、アリゾナの守備陣ではなかったかと思う。
気合いがかかりすぎて、空回りし
不必要なファールを繰り返し、罰則によるヤードの喪失は
アリゾナにとって痛手ではあったが、
ワーナーとフィッツジェラルドの攻撃陣が調子を取り戻すまでの間
辛抱強く粘り、ビッツのロスリスバーガー
プレッシャーを与え続け、ゲームを作ったのは見事だったと思う。


ロスリスバーガーが、並のQBであれば、
序盤のスコアはもっと拮抗したものになり、
アリゾナに有利にゲームが流れただろう。
しかし、アリゾナの守備陣よりも
素晴らしかったのはビッツバーグのQBロスリスバーガーだ。
彼が居たことがアリゾナがビッツに勝てなかった最大の要因だと思う。


ロスリスのパス能力は、さほど高く評価されていないし
この試合だけに限ったことかもしれないが
スクランブルからのパスが異常に上手かったことが
ピッツに6度目の勝利をもたらした。
プレッシャーを受け、QBを守る筈のポケットが崩壊し
ディフェンス陣のラッシュを目の当たりにしながらも
それをかわして、パスターゲットを探しては
次々にヒットさせるー
彼の長身と安定した重心あって成せる技だが、
作戦のチャート上で完璧に封じた筈のプレーが
ゲインされては、アリゾナの守備コーディネーターも
さぞ頭が痛かったことだろう。




無理な体勢から、力任せに投げるファーブとは違い
長い距離ではないしろ
確実にヒットさせるロスリスのスクランブルは
アリゾナに大きなダメージを与えた。
特に、試合後半、スコアが拮抗し
点の取り合いになった時
ロスリスが奪った前半の13点は
とてつもなく大きなアドバンテージとなっていた。


アリゾナにとって、インターセプトTDも痛手だったが
ロスリスバーガーの存在こそがもっとも忌むべきものだったろう。





以上、元WR出身のなんちゃってフットボーラーのテレビ観戦記である。