2008-12-10 お腹召しませ Book 公金をくすねて失踪した婿のかわりに 腹を切るはめになった養父 潔く死ななければ家名断絶という窮状に悩んだ彼は 土壇場で悟りにも似た一つの真実に気がつく。 美しく散るのが武士の嗜みー そんな美学をあざ笑う、したたかな下級武士の生き様を描いた 浅田次郎のおとぼけ人情時代劇短編集 格好悪くても、自分の心に正直に生きることが 実は一番格好いいのではないか、 体面ばかり気にしちゃ、生きている意味がないと いわんばかりの型破りな物語だった。