星の降る夜


所要があって、イバラキの実家に戻った。
出発が遅かったので、着いた時分には夜中になっていた。


ドアを開けて、外の空気に触れると
冷たい風が頬を刺した。


見上げると頭上に天の川が流れていた。
イバラキの11月の澄んだ空気と星の煌めき
自身の吐く息の白さと音の他に
静寂しじまを破るものは何もない。


そうー世界はこんなにも美しい。