嫌われ松子の一生


辛口映画批評では厳しい評価がされていたが
限りなく暗く悲惨な話を中島監督がどのうように描くが興味があったので
(その他にも清純派(?)の中谷美紀がトル○嬢をどう演じるかも興味があった)
リバーサイドラグビーを終えた後マイカル・クマタニへ足を運んだ。



あまり期待していなかった反動のせいもあるのだろうが
この映画を一言で言えば面白かった。
松子の元教え子にして元情夫の龍が松子を死んだことを知って
自暴自棄になり川辺で警官相手に大立ち回りする場面など涙ぐんでしまった。
原作を読んでいたので展開は知っていた筈なのだが、
やはり最後に「ただいま」と松子の台詞には
感極まってしまった。


挿入された歌のセンスといい、CGの使い方といい、
映像の色を際だたせて観客をスクリーンに引き込む手法は
前作「下妻物語」同様素晴らしかったと思う。
ストーリー展開には多少の不満はあるが
悲惨な人生を送った女性にも喜びがあったという救いを
中島氏が見せてくだけでも良しとすべきだろう。


松子が川を見つめるシーンがたびたび挿入されていたが
その寂しげで悲しげな後ろ姿が印象に残った映画だった。



嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)

嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)

嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)

嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)