ローマ人の物語

ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)


金曜日、塩野七生の「ローマ人の物語」文庫本の広告を見つけた。
一度、ハードカバーを図書館などで借りて読んだことがあるのだが、購入した。
今回はルビコン川を渡る以前の「ユリウス・カエサル」の話だから
日記の表題の「賽は投げられた」というのは、ふさわしくないかも知れないが
カエサルといえば、この台詞が真っ先に思い浮かんでしまう。


何時の時代のどんな国の軍隊であれ、ひとかどの指導者になったと評されるカエサル
その彼が、ルビコン川突破という賽を振った時、胸中にあったものは
止むに止む得ずという苦渋だったか、
新しい新世界の扉を開くという希望だっただろうか。
後世の我々は、残された文献から察するしかないが
全世界と自身の運命を賭けて賽を振ったのは、紛れもない事実である。


全世界の運命を背負う気概も器もないが、自分の賽を試したくなった。
賽とは自分自身であり、どんな場面でも賽(自分自身を)投げ込む自由はある、と誰かが言っていた。