今回の選挙はまさに衆愚選挙だった。
メディア主導の選挙の争点が祭り上げられ、
現在の日本が抱える根本的な問題から目を逸らされたからだ。


開票速報を聴いていると、相変わらず年金・イラクが争点になって自民党が負けたと言っている。
こんな解釈しかできないから、まさに衆愚選挙なのだ。
投票率の低さも相変わらずで、有権者の6割も投票しない選挙だ。
メディアが隠した争点とは、日本の国家主権が侵され続け、
国民一人ひとりの生命から、安全、治安、教育、安全保障まで、国家の根幹が危機に瀕している事だ。
拉致問題がそれを象徴しているのに、選挙の争点にしたのは増元照明氏ただ一人だった。


「酔夢ing Voice」 西村幸祐





パフォーマンスばかりが優先する政治の選挙に
六割が無関心だといって誰が責められよう。
そもそも投票率を上げたいのであれば、平日に投票日を設定すればいいのだ。
ギリギリで仕事を回している会社には気の毒だが
平日であれば間違いなく投票率は上がる筈だ。


この国民にしてこの政治家の衆愚政治と切り捨てしまうのはやや乱暴なようだが
私は西村氏の意見に全面的に同意する。


自民党はもはやかつての組織力を望むべくもなく
公明党とというより創価学会の力を借りなければ政権を維持できないような感すらある。
ちょっと話は逸れるが、公明党の方に
目先の利益で政治を振り回すのが「現世利益」なのかを訊いてみたい。
年金問題に限らず一般大衆の感覚で行う政治が、国益を損ねている例が余りにも多い。
ちなみに、彼らと法論する気はないし学会の活動を全面的に否定するものではないことを付しておく。


首相の北朝鮮再訪朝、曽我ひとみさん家族の再開等は
選挙をにらんだパフォーマンスに過ぎないという批判があちことで上がっているが
今回の選挙結果は、そうした小泉首相の言動に惹き付けられた層が
飽きたという結果だと私は思う。
だからといって民主が勝ったわけではない。
彼らは年金問題その他で、与党を批判するばかりで実効性のあるプランを示せず
反対のための反対以外の能力があることを見せていないからだ。


ここ1か月ばかり続いたお祭り騒ぎもテレビを除いてやっと収束してくれたが
国民の六割も投票しない国政では
もはや「まつりごと」の名に値しない、あるいは
投票する価値もないと判断された選挙だったのではないかと衆愚の一人として言っておく。