tacaQが久しぶりに彩玉の地を踏んだ7月4日は、
昨年亡くなったWGPライダー加藤大治郎の誕生日である。
加藤大治郎は、この誕生日の数字を好みマシンのゼッケンには74を付けることが多かった。
そしてその番号は、今WGP初の永久欠番となっている。


考えてみれば不思議なもので、加藤は250ccでは年間最多勝記録をうち立てたが
最高峰であるmotoクラスでは1勝もしていないのだ。
それでも私はそれが過分な取り扱いであるとは思わない。
彼ほど才能に恵まれ、また他のチームから愛されたライダーはいないからだ。
GPに携わる誰もが、近い将来ワールドチャンピオンになることを信じ
それを願ったことだろう。


さて、引っ越しの荷物も半分片付き、テレビの配線等が終わった金曜の深夜
テレビチャネルをスキップしていると
7月4日に行われたWGPリオを再放送していたのを見つけた。
慌てて、画面に注目すると玉田誠がインタビューを受けている。
「GP初勝利となった今日7月4日は、加藤大ちゃんの誕生日で・・・」


偶然といえばそれまでだが、加藤大治郎が生まれた日に玉田が初勝利
何かの因縁めいたものを感じてしまうのは、私がWGPファン故なのかも知れない。
大治郎の走る姿をもう見ることはできないが、彼の魂はまだ走り続けているだと思う。
彼の美しい記憶があるライダーのいる限り。