音楽



さえない中年男ポール・ボッツの歌声に
感動した観客が立ちながら拍手し、審査員が涙する光景は
素晴らしい映画や物語に出会った時にも似た感動が呼び起こされる。
何度見ても、同じ感情がこみあげ、彼の歌声に身震いを覚える。


オリコンシングルチャート、20位が史上初の3000枚割れ…59位からは売上1000枚に満たず - The Natsu Style
さて、音楽のCDが売れていないらしい。
1万枚に売り上げが届かなくてもオリコンチャートの
トップ10に入れるとのことだ。



携帯の着唄に、YouTube、ネットに氾濫する違法コピーなど
CDの売り上げを阻害する要因はあまたあるが
率直にいえば、売り上げの中心となっていたポップ音楽の質が
低下したということではないだろうか。


かくいう自分自身、最近、新品のCDを買った記憶がない。
音楽自体を楽しむ環境にないとか、
余裕がないと言えばそれまでだが
欲しいCDが売っていない。
以前なら、自分の好きなアーティストのCDを
あらかた揃えたりしていたのたが
そうした気概もなくなっているは確かだ。


年を重ね、耳が肥えたかのか、ただ単に生活に疲れ、
音楽に興味を注ぐ気持ちがなくなったのか。
ポールボッツの心地よい歌声を聞きながら、
なぜだろうと独りごちてみる。