転進

転進瀬島龍三の「遺言」

転進とは戦時中、
退却という言葉を使いたがらなかった辻を
納得させるために、瀬島が使った造語だという。


昨年亡くなった陸軍参謀の瀬島龍三の人生を
知己があった東急グループの役員が綴った本。
生前、自分の事を語らなかった瀬島との会話や
周囲の人物評、
行革審で土光とチームを組んで
抵抗する政治家や官僚との戦いぶりから
真面目な人物だが、出世欲が強く部下に厳しい人物と
彼の人となりにアプローチしていたが
肝心の瀬島像を充分に描きだすには至らず
作者本人の軍部に対する批判や人物評が多かった。


まあ、そんな中でも戦時中、首相だつた東条英機
サイパン陥落までミッドウェーの敗北を
知らなかったというネタ話には
さすがの歴史好きtacaQも「えー」と唸った。