ほしのこえ

新海誠の自家製アニメ。
音楽、声、を除き、作画関係は全て一人で行い
世界にその名知らしめた出世作。

仲の良かった中学の同級生が、
片や普通の高校生、片や国連軍のパイロットとなり
宇宙と地上に切り離されてしまう。
火星、木星、オールトの雲、シリウスと次第に離れていく二人の距離を
繋ぐ絆は携帯電話のメールのみ。
そんな切ない二人の心の機微を描いた作品。

キャラクターの作画とストーリー展開に難があるが
作画は文句なしに素晴らしい。
後の作品でもその際だった特徴になるのだが
光の加減によって、画面にある種の詩情を醸し出す手法は
見事としかいいようがない。
短編アニメといえ、これだけのクォリティーのものを
独力でつくるとは、驚き以外のなにものでもない。