奪還―引き裂かれた二十四年
先日の横田めぐみさんの遺骨が偽物と判定して以来、
経済制裁の実施を求める声が高まりつつある。
未だに「経済制裁は、効果ない」とか「交渉手段を失う」と主張する人達もいて
テレビでちらほちら見かけるが、とうにそうした段階は過ぎている。
先週フジテレビでニュースキャスターの木村太郎氏が
経済制裁に反対するものでないが多くの戦争は経済制裁に端を発しており
日本人は制裁発動に際し、そのこことを認識し覚悟する必要がある旨の発言をしたが
政治家のみならず、今我々日本人に求められているのが覚悟である。


横田夫妻は、誘拐された娘を奪還するため25年の時間を耐えてきた。
本来であれば、真っ先に救出すべき政府は、この問題に頬被りして黙殺を決め込んだ。
外務省は、この問題を日朝国交正常化の障害とまでいってのけた。
心ないもの同胞からは、スパイ呼ばわりされたこともあった。
そうした言動に、横田夫妻を始め、多くの拉致被害者の家族が
唇を噛みしめて、希望を託して、来る日も来るも街角に立ち続けたのだ。


北朝鮮からは日本政府の謀略だ、宣戦布告を見なすという威勢のいい声が聞こえてきた。
戦争と見なすならば、みなせ。
ミサイルを撃ちたければ撃て。
その最初の一発が我の頭上で炸裂しても、私は笑って死んでゆこう。
拉致被害にあった同胞を長きにわたり見捨てた日本国全体の罪を
万分の一でも購うことができることを誇りとし
そして、日本人のみならず、北朝鮮の人民すら苦しめる為政者とそのシステムを
憎みながら、三途の川を渡っていこう。