セーラー服とエッフェル塔

セーラー服とエッフェル塔 (文春文庫)

「じつは、近々、エッフェル塔が解体され、スクラップとして売りに出されることが閣議決定した」


シモに関するネタが多いので、うわ若き乙女の方にはお奨めできないが
鹿島茂の「セーラー服とエッフェル塔」はエスプリが効いてなかなか楽しむことができた。
フランス文学の権威である作者が、フランスに関係あることないこと様々な事象について
仮説を立てて蘊蓄しながら語るエッセイで
セーラー服が日本の女子中高生の制服に定着した理由や
フランスのイタリア料理が不味い理由などについて
どうでもいいようなことを真面目に考察し、ユーモア溢れる結論が綴られていた。
中でも面白かったのが、「縛り」に関する仮説とその証明、
冒頭のエッフェル塔を売る話で、思わずニヤリとさせられてしまった。


フランスの言い回しには「ウソは夢を含む」というのがあるそうだ。
そうした夢を含んだウソがフランス人エスプリの精神ならば
tacaQにフランス的なイメージが似合うのも合点がいく。
そう、tacaQは夢多き男なのである。