歴史と漫画

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中学3年のころ
歴史をギャグで綴るという当時としては
画期的な漫画に出会わなければ
田沼意次は、腐敗した賄賂政治として断罪したまま
自身の記憶の片隅においやったままだったろうし
幕末、示現流で暴れた薩摩隼人たちに畏敬の念を
もつこともなかっただろう。


ただ単に歴史を劇画にしたというだけでなく
事件や行動の背景や動機を深く追求して
教科書で数行しか記載されていない偉人らの、
あるは取り上げられることもなかった人物らの
悲喜こもごもを
ユーモアに語るこの作家の作品は
自身の歴史観を形成するうえで欠かせないものとなった。

幕末を描くといいいながら、
関ヶ原の戦いから物語が始まり
編集者がしびれを切らして
早く幕末を舞台にとの要望に応えたのは
単行本が二十を過ぎてからであり、
幕末で暴れる主要人物が幼少期のまま
雑誌のリニューアルにともない連載が一端終了して
新雑誌での連載も途中で頓挫、
コミックリイドで、幕末編でやっと本格的な幕末を
描くようにになったのは、連載開始から20年がたち
二十一世紀になってからあとのとだった。

歴史を語りながら、
作品的が歴史的になった風雲児たち
日本史を選択しなかったつた自身にとって
唯一無二の近世日本の歴史書でもあった。

さて幕末編のコミックは二十数巻あたりで、
歯抜けしたままで放置しているような
不真面目なファンとなって久しいが
それでもこの作家の退場は残念至極の一言につきる