劇団と小説

シアター! (メディアワークス文庫)

シアター! (メディアワークス文庫)

第四の壁 アナザーフェイス 3 (文春文庫 24-3)

第四の壁 アナザーフェイス 3 (文春文庫 24-3)


偶然にも最近、小劇団を舞台をにした小説を
立て続けに読んだ。
特に意図したわけでなく、手にとった小説が
たまたまそうだったに過ぎない。
堂場瞬一の刑事ミステリー、
「アナザーフェイス」シリーズの「第四の壁」と
有川浩の「シアター」である。


かたやシリアスミステリー、
かたやコミカルなライトノベル
メインの舞台設定が劇団ということ以外
筋も登場人物も共通な点はない。


二つの違う物語を通じて感じたことは
劇団を主催する団体は数あれど
黒字で経営している団体は少数であり
劇団に携わる殆どの人間が
利益の殆どでない興業に
どっぷりと漬かっているのが現状ー、
なのだと。



多くの人間の青春を食いつぶすほど
演劇というものは麻薬めいた魅力に
あふれるものなのだろうか。
門外漢ながら、
その魅力の世界をふと覗きたくなった。